遺言セミナー横切る画商黒い絵持ち

塩のボールでドア止め雷雨いずれ雷海

朝焼けが染める腕の真ん中の血液

コンテナ角で立ち遊覧の第二段階

ピンクに雲は騒ぎ動体視からの除外

肉のように洗われ紙空洞に響く

空気吸う家の全ての外が水

ビラで出来ている助産婦燃えやすく整列

僻地で持つ盆の急須押し割る他人の指

夢の中心に船体島は穴と呼ぶ

柱の爆死に飛ぶ牛乳の母は不死

母国は砂漠の下に乱獲の跡を刻む

夢遊の踊りを目下にアンリはシーツを引き裂く

仮病澄む花として茎としてバラバラに

繋げ主眼の幻影を鎖ずるずる透けて

正方形擁するピラミッドでギロを弾く

見ましたか星よ無害に細い草

日輪朧な森の小屋へ烏賊連なる透けて

電気脈打つ暮れた舌片腐食が位相

紅蓮のシャツコップに詰め湖の模型