2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

溶接工も死ねば泣く猿の檻の前新緑過多陰ばかり楽しい犬の散歩異世界の別れに洞窟いっぱいの花高音に縋り付く蔦もろとも落城猫と分かる夕暮れ住処を撫でに来る掻き乱す糊の奥までまったき昼雑な旅行の杭錆びてヘラヘラと笑う張り裂けておしまい村一番の菊メ…

手のひらのみ震える立体視のさなかの人間耄碌して輪廻の一部を羊に殉ずる溝の暗がりを髪とし立つ悪ひとり裸足で鳴く虫にテニスコートからテニスボール休日は火花で家が好きと大輪銀河仰ぐ網膜下に黄金の河メモとの距離求める式日没に浮かぶ斧の反射に円盤映…

鯱入れた火事のいれものから悲鳴山奥まるで膨らむ双眸またひとりプレハブ建つ欠けた錠菓が喜ばれ庭とは一種の倦怠足りてしまう煉瓦詐欺はたらく老躯に震度ゼロの話薄暗い鳥の軌跡打ち消す位相橋落ちて水より人が先に柱泥の産毛受光してこじれる水深馬切り抜…