2009-05-06 ■ 鳥居囲む舟二艘から米の嵐屋根割れて一本の麺湯に漂う川沈む肥沃な顔面して弔う隣人に熱奪われ壁の円い痕囲碁極まり同じ祖父が多数浮く庭柱を浴びている老婦限りなく息吸う定規と道が交差するに足りぬ失踪次に会う師のいた場所にかんなくず畳まれつつある生け垣に紛れ蜂を折る悲しむ姿も型に取り持ち去っていく水槽は友人を帯び寒い客間戦列を凌ぐ青葉が増える麓星を消す巨躯網膜にはにかんでいる溺れる犬の足にバナナ触れプールの底野に朽ちた紐をなぞって逃げる蝶引き上げた釣瓶に牙が乗っている屈伸して螺旋の一部となる企みマンションの亀裂に沿って開けば花舌に積んだコピー機の節回しで落盤竹林霞むほどの花束持ち欠席の形