2009-01-04 ■ 見透かされてくるぶし浮く神殿押し上げ穴と信じて歩く淵ノイローゼと並ぶ燃えては喝采となり支流をこらえ切れぬ桶半身に寄り添う傘と震え分かつ教会の屋根にさみしい子の牛乳もう食べたガチョウに岸を縫い付ける見つめ続けた色で滑り緩慢な居住墓守の娘を生きたまま娶る輪を積む同じ径に昼の黙りがある電線抜ける孔を肺にえがかれた鳥錆びた工夫の名を騙る饒舌な老婆酢を持ち寄る母それとも父いずれも石螺旋を巡る旅水槽で取り囲む点描に都が見える花ぐさり島に船なく一基立つ感嘆符点字を擦る学生ら海に魂寄せ閑寂の木は贄矢継ぎ早に枯れ寄せては叩くビー玉盆地のくらい悦び袖に触れ野菜歪む脅しとも取れる呼吸裡に棲むわたしも永き屈折