主語のシャッターでねじ切るホワイトアスパラガス

街の灯へ布団にナッツ詰めて向かう

王墓は金・無形にて辺を手錠にとる

お見舞いのメロンを包み込む地裁

夜景が会議の皆さんの頬を右回りに打つ

湯でいずれ錆びる鈴お遊戯に分け入る

二拠点同時にドーナツ化し近接するほど無

錯覚を利用してそこにある梢

空席の群れなす帯は宝物

黒塗りの幼児が路上で張り裂けそう

吐いた胸をよぎるロケット花火の音

大広間に梅雨の網這う忘我の末

地層に埋まり同じ地層に星を探す

長い戯れ光り出す留守の祖父の部屋で

添い遂げよ遥か肋骨まで草原

強い泥のいくつかは街を問うために

生きるためのすべてはまちがい服を着る

交互に録音・再生し熊を録る二台

不安な抽象不安な現在影よ満ちなさい

果てない宇宙の余りは二 眼球として